匠人の視点

2010.03.17

渋谷区公衆トイレのネーミングライツを獲得

株式会社アメニティ

 代表取締役 山戸 里志 氏

 

 "ネーミングライツ"とは、いわゆる施設命名権のことで、最近では野球場やコンサートホールなど、様々な施設に企業名が使用されています。昨年、渋谷区では公衆トイレのネーミングライツの募集を行い、トイレの総合メンテナンスを手掛ける株式会社アメニティがこの権利を獲得、「トイレ診断士の厠堂」と命名されました。今回のインタビューでは、同社の代表取締役である山戸氏に、ネーミングライツを獲得した経緯や、獲得までの取り組みについてお話を伺いました。

 

● 「区役所前 トイレ診断士の厠堂」

 

 当初、渋谷区立公衆トイレのネーミングライツスポンサーの募集では、公衆トイレが持つマイナスイメージが災いし、応募する企業は1社もありませんでした。山戸氏がこの募集を知ったきっかけも、公衆トイレのネーミングライツスポンサーに応募が集まらないという新聞記事を自社の若手社員さんが読み、報告を受けたからだったそうです。

 『社長このニュースを知っていますか?是非やりましょう』と声をかけられたときは、あまり参加に積極的ではありませんでした(業務が忙しかったため)。

 

 しかし、全国各地(※1)で、『これはうちの仕事じゃないですか』『うちでなくてはできないのではないですか』と後押しをされ、検討するようになったそうです。この時、山戸氏は、トイレに一生懸命になっている若い人たちがいることが嬉しかったのです。そして、若い社員さんのやる気を大事にしたいという気持ちが芽生えたといいます。

 

 

 
 しかし、やる以上失敗はできないと、本格的に現地調査を行いました。実際にトイレを見てみるとひどく汚れていたといいます。そこで、ネーミングライツスポンサーへの応募を行う際に、一端トイレの改修を行い、きれいにしてから維持管理をする提案をし、企画書を提出しました。『やるからには、公衆便所といわせたくない。』トイレ診断士(※2)の総力を挙げて挑戦してみようと決意されたのです。
 「ただ名前を付ける権利を取得しただけではない」と、4日間もかけて公衆トイレのリフレッシュ工事を行い、破損している部分や落書きで汚れた壁のクリーニング、便器を分解して徹底的に洗浄を行い、準備が進められました。

 

▼渋谷区役所前公衆トイレの改修の様子が公開されておりますので、以下の動画をご参考ください。(Windows Media Playerでご覧下さい)

 

● きれいにメンテナンスすることが利用者のマナー啓発になる

 こうしてネーミングライツを獲得し、渋谷区の公衆トイレでは、2009年5月からアメニティの企業ロゴと「区役所前 トイレ診断士の厠堂」の看板が掲げられています。現在、トイレ診断士の厠堂では、以前と比較してトイレ内でのゴミが減り、落書きがなくなったそうです。山戸氏は、「利用者の意識が変化してきているように感じる」といいました。
 きれいにメンテナンスすることが利用者のマナー啓発になることを改めて実感されたそうです。

 また、株式会社アメニティでは、毎月、第2土曜日の朝8時半から社屋周辺の清掃活動を行っています。この活動は10年前から始められたもので、ゴミ拾いを始め、伸び過ぎて通行の邪魔になる木々の伐採、小川の整備などを行います。約1時間程度の清掃ですが、定期的に続けることで、周辺の環境と美観を維持しています。社員教育も兼ねて実施しているこの活動ですが、当時、車からの缶・ビンの投げ捨てや不法投棄によるゴミが多く、道路が汚かったそうです。しかし、活動を続けていく内に不法投棄等も減り、ここでも、利用者がきれいに使うようになってきていると感じたといいます。

 

● トイレの価値について 

 トイレの総合メンテナンスを行う者として、『トイレは奥が深くそう簡単ではなかった』と事業を始める前のお話も色々お伺いし、今後はトイレのISO基準を作れたら、より環境によいのではないかとお話しいただきました。
 トイレとは、汚い場所で、人から嫌がられるものであります。
 しかし、トイレも初めから汚いわけではなく、利用者が汚したり、汚れたときにそのままにしておくから汚い空間になってしまう訳です。
 トイレを利用しない人はいません。だから皆さんには、トイレに気をかけてほしい(お金もかけてほしい)と、最後に冗談っぽくお話しされているときの笑顔がとても印象的でした。
 「区役所前 トイレ診断士の厠堂」では、今後、渋谷区役所等と協力してイベントの実施も企画しております。

 

<リンク>
(※1) 株式会社アメニティではアメニティネットワークとして全国にフランチャイズ展開をしております
▼アメニティネットワークはコチラから
http://www.amenity-network.net/
(※2) トイレ診断士は1997年にアメニティネットワークの社内検定として構築され、トイレの顕在・潜在するトラブルを究明することができる技能者に与えられる称号です。2003年には厚生労働省の社内検定制度で認定されています。
▼「トイレ診断士」についてはコチラから
http://www.amenity-network.net/service/diagnosis/expert/index.html
【参考】
厚生労働省:社内検定認定制度について
http://www.mhlw.go.jp/bunya/nouryoku/syanai/index.html

 

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   ※締め切りました。多数のご応募ありがとうございました。

 

<応募方法> ※終了しました。

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